どんな人が向いている?
派遣看護師は勤務コントロールがしやすいという特徴があります。また、時給もかなり高めです。そのため、プライベートを優先させたい方や小さいお子さんがいる方、効率的に収入を得たい方に適しています。ブランク期間を作らないための派遣看護師という選択や、実践を通してブランクを埋めていくための派遣看護師といった目的も可能です。多様な働き方について見ていきましょう。
派遣は時間に縛られない
派遣という働き方を選ぶ理由は人それぞれですが、よく聞かれるものとして次のような声が挙げられます。「子どもがいるため出勤日数が限定される」「転勤族のため辞める可能性がある」「体調に不安がある」など、プライベートにおいて何かしらネックになることを抱えた理由が多いようです。そのうえで、勤務時間および雇用期限において融通が効きやすい派遣を選んでいることがうかがえます。 プライベートを考慮するなら、アルバイトやパートとして働くこともできます。しかし、アルバイトやパートのような無期限雇用の場合は長期間の休みを取ることが難しいため、子どもの夏休みや冬休み時の対応に苦労するようです。 では、派遣の場合はどうでしょうか?自分にとって働くのに都合の良い期間や時間を派遣会社へ伝えておくと、それに見合う仕事先が紹介されるため、子どもの長期休みに重ならないで済みます。つまり、アルバイトやパートよりも、派遣の方が主体的に労働期間や時間、勤務先を選びやすいということです。 育児、転勤、病気、介護といった家庭の事情がある場合、大抵の人は退職という道を選んでしまう傾向にあります。しかし、そのような理由の場合は、再就職の時期の見通しがしづらいでしょう。もしかすると、長期間のブランクになる可能性もあります。 退職するということは、キャリアを断ち切るだけではなく、ブランクを作るということなのです。「今の状況が落ち着いたら再就職をしよう」と考えていたとしても、雇う側にしてみれば「ブランク有り」は不安要素でしかありません。 このようなときこそ、派遣という働き方がオススメです。仮に退職したとしても、スキマ時間を活用して派遣として働けば、単発とはいえ何かしらの仕事に就いているので、キャリアを途切れさせることがありません。 医療現場のように日進月歩で技術が進化している職場では、なおさらキャリアを断たない方が賢明です。看護知識や技術、医療の在り方の変化などに常に触れることで、自分をアップデートできます。せっかく身に付けたスキルを鈍らせないためにも、派遣という働き方をとおして維持できると良いですね。
収入をダブルワークで増やしたい人
派遣の仕事の期間は、求人によって大きく異なります。半年から一年といった長期のもの、週4日や1日だけという単発のものなどさまざまです。そのなかでも、短い期間の仕事は、収入をアップさせたいとダブルワークを狙っている人に人気があります。人気の理由は、派遣は時給が高いため短期間で効率的に稼げるからです。 派遣の時給は、職種や求められるスキルによって異なるため一概には言えませんが、全国平均で、1,500円ほどだといわれています。当然、高いスキルを求められる職種や専門的な職種は平均額よりも高いでしょう。 また、単発の派遣の時給は、1700~2300円くらいとさらに高めに設定されているようです。夜勤の仕事のなかには、1回につき数万円といった高額なものもあります。 本業にときどき派遣をプラスしたり、2つの派遣を掛け持ちしたりすることで、一気に収入が増えそうですね。 また、単発の派遣は、自分の都合が良いときに働くことができるのも魅力のひとつ。「つぎの夏休みまでに旅行資金を稼ぎたい」「新作のコートを買いたい」といったピンポイントの目的をもって収入を得たい人に向いています。 時給が高めに設定されていることから「将来のために貯めておきたい」「自由になるお金がほしい」などを目的に働いている人もいるようです。 ダブルワークをするうえで、いくつか注意点もあるので見ていきましょう。
職場のルールについて
派遣看護師は、派遣先が変わるたびにその職場のルールを覚える必要があります。ルールの中には、何のためにやっているのかよくわからない古くからの慣習も存在します。また、やっとルールをやっと覚えたと思ったら派遣先が変わる…なんてことも珍しくありません。そういったルールに振り回されずに臨機応変に順応できる人が、派遣看護師には向いています。
精神的・体力的な負担
複数の仕事を行うと、当然ながら疲れも倍増します。ときには睡眠時間が削られることもあるでしょう。そのような状態が続くと、疲労により仕事でミスを招いてしまう可能性もあります。中長期的に続けられるか、無理なく掛け持ちできるかということを考えましょう。
結婚や出産でブランクがある人
看護師は、女性が多く活躍している職業の代表格でもあります。いつもにこやかにテキパキとお仕事をこなす姿は、子どもからお年寄りまで多くの人を癒やしていることでしょう。そんな看護師にも、このまま仕事を続けてよいのか…と悩むターニングポイントがいくつかあるようです。 結婚や出産、育児などがその理由としてよく聞かれます。ハードな側面が否めない看護師という職業柄、特に育児との両立は大変です。夜勤がある場合、家族や夜間託児所を頼らなければなりません。日勤常勤の場合でも、保育園への送迎や家事、育児と一息つく間も無いという方が多くいます。 そこで、仕方なく退職という選択をしてしまう人が少なくありません。その結果、5~10年経てしまったという方もいます。こうなると、再就職するにしても「ブランクがあってもついていけるのか」「アクシデントに遭遇してもきちんと処置ができるのか」と心配になってしまう人もいるでしょう。 このような声を汲み取って、看護協会でもブランクがある人に向けて潜在看護師研修というものを行っています。気になる方は利用してみるのも良いですね。 もしくは、派遣看護師として実際に現場で働いて、早く勘を取り戻すという方法もあります。まずは、週数日や短時間の勤務から始めてはいかがでしょうか?派遣会社では、ブランクの年数に応じて適切な職場を紹介してくれるので安心してくださいね。そのためにも、派遣会社へ登録する時にはブランクを隠さずにきちんと伝えましょう。
派遣に興味のある常勤看護師は要チェック!
人材紹介会社を利用して探そう
派遣看護師として活躍したい場合、個人で求人を探すよりも人材紹介会社を利用したほうが効率よく探すことができます。なぜなら、人材紹介会社では一般では公開されていない非公開案件を含む数多くの求人を保有しており、転職の成功に向けて様々なサポートも行ってくれるからです。サポートの中には履歴書の書き方指導や面接の対策も含まれているため、採用の確率をより高めることができるでしょう。
なぜ派遣看護師を選ぶのか?
女性の多い看護業界において、変化するライフスタイルに合わせながら勤務コントロールができる派遣看護師は収入と雇用が不安定、というネガティブなイメージがある一方、「働き方を自由に選ぶことができる」「体力的・精神的負担が少ない」「プライベートを充実させることができる」といった点もあるため、近年注目を集めている働き方です。
まずはメリットを紹介!
派遣看護師は、派遣先の職場ではなく派遣会社と雇用を結んでいます。派遣先との間に派遣会社が介入しているため、急な残業を頼まれても角を立てずに断れるでしょう。また、もし何か不満があっても、我慢せずに派遣会社に相談すれば改善してもらえる可能性もあります。直接話すわけではないため、派遣先との間に余計な摩擦を生むこともありません。他にも、自由度が高い、多くの経験を積める、ミスマッチを防げるといったメリットがあります。