まずはメリットを紹介!
派遣看護師として働くと、常勤看護師として働いている場合に発生するさまざまな問題を解決することが可能です。派遣看護師ならではのメリットにはどのようなものがあるのか、詳しく見ていきましょう。最後に最近注目を集めている「紹介予定派遣」について触れていますので、そちらも参考にしてみてください。
「嫌な残業は断ることができる」
職場と直接雇用契約を結んでいる場合、残業や夜勤を個人の都合で断るのは難しく、断れば断ったで角が立ってしまいます。かといって、無理をして引き受けると体力的にも精神的にもつらくなってしまい、働き続けること自体を厳しく感じてしまうかもしれません。しかし、派遣看護師として働く場合、派遣先の職場ではなく、派遣会社と雇用契約を結びます。その際に勤務期間や日数、時間などを事前に細かく決めるので、規定以外の仕事を行う必要はありません。つまり、もし残業を頼まれても、残業を命令する規定がなければ無理に引き受けず断ることができるんです。正社員とは違って雇用されているのはあくまで派遣会社なので、一定期間の勤務先だと割り切れば、残業を断ることへの罪悪感や精神的負担も少ないでしょう。
しかし、就業条件の明示書などに「残業あり」と書かれていた場合や、労働基準法36条の協定が締結されている場合などは、基本的に残業を断ることができないので注意が必要です。「とにかく残業は無理」という人は、あらかじめ派遣会社に「残業なしの職場」を条件として伝えておきましょう。
ただ、残業規定がない場合でも、人手不足でどうしてもと頼まれることがあるかもしれません。一度引き受けてしまうとその後もズルズルと引き受けるはめになりかねないので、あらかじめ残業ができない旨をしっかりと伝え、そもそも残業を頼まれない状況をつくっておくことが大事です。仮に頼まれた場合も一方的にできないと突っぱねず、相手の考えや状況を尊重して誠実に説明すれば、理解してもらえるでしょう。
「仕事の不満を我慢せずに派遣会社に相談できる」
どんな人でも働いていれば、悩みや不満のひとつはあるはずです。仕事の不満を解消するためには、上司に相談して改善していかなければなりません。ただ、不満を抱いているにも関わらず周りの人が我慢しているような状況であれば、自分も我慢しなきゃ…と不満を口にすることすらためらってしまい、その結果、我慢し続けるということにもなりかねません。特に女性が多い看護師の職場では、人間関係のトラブルが頻繁に発生することも多いようです。不満をため込んでいるとストレスがかかり、仕事へのやる気やモチベーションも下がってしまうことに…。ですが、派遣看護師は職場との間に派遣会社が介入しているため、不満がある場合は派遣会社に相談すると派遣先に伝えてもらうことができます。直接言いづらいことも派遣会社を通せば言いやすくなり、派遣先との間に余計な摩擦が生じることもありません。
ただ、相談できると言っても、実際何をどこまで相談して良いのかわからない場合が多いかもしれません。
まずすぐに相談するべきなのは、契約と実際の待遇に相違がある場合です。契約上の給与と実際の給与に差がある場合や規定外の残業を強要された場合などは、すぐに相談するべきでしょう。また、パワハラやセクハラ、いじめがあったり、自身のスキルと仕事内容が合わなかったりする場合も、派遣会社に相談すれば改善のための交渉を進めてくれます。例えうまく改善されなかったとしても派遣先を変更してもらえる場合もあるので、我慢せずに働くことが可能です。
もし将来こうしたい、という具合的な願望があれば、それも伝えておきましょう。専門家の立場から、最適なキャリアの道筋や必要なスキルなどを提案してもらえる場合もあります。
なお、溜まった仕事の愚痴は相談しても良いのでしょうか。派遣会社に解決できるような問題ならば、相談すれば親身になって聞いてもらえるかもしれません。文句も言わずストレスを溜め込むのは良くないので、適度に吐き出してスッキリすることも大事です。ただ、解決しようのない愚痴を延々とこぼし続けていると担当者も困ってしまうので、ほどほどにしておきましょう。
「自由度が高くさまざまな経験が積める」
派遣看護師の仕事を探す場合、派遣会社に自分のライフスタイルに合った勤務時間や勤務地などの条件を提示します。その条件に合った職場に派遣してもらえるのが、派遣看護師のメリットです。派遣の業務内容は契約で定められているので、契約外の仕事を行うことは基本的にありません。そのため、ほぼ希望通りの時間帯に勤務することができます。また、大きな責任が伴う仕事は基本的に常勤の看護師が請け負うので、仕事の重圧に悩まされる心配もないでしょう。このように派遣看護師は比較的自由度が高いので、プライベートを大切したい、自宅から近い職場で働きたい、仕事のストレスをなるべく減らしたいなど、ある程度自分の希望を叶えることができます。
一方で、さまざまな経験を積んでスキルアップできるのも、派遣看護師の魅力でしょう。ひとつの職場で長期間働いていると、どうしても仕事内容が同じになってしまい、スキルアップへの意欲も低下してしまいがちです。しかし派遣看護師なら、さまざまな業務を経験する機会があります。同じ仕事でもやり方が変わることで視野が広がり、自分には向いていないと思っていた仕事でも、実際に体験してみれば新たなやりがいを見いだせるかもしれません。オールラウンドに活躍できるスキルや知識を習得すれば派遣先の選択肢も広がり、より自分に合った仕事に携わることができるでしょう。
「働いてからその後の進退を決めることができる」
求人票で見たときは条件も良く働きやすいように感じていても、実際に働いてみたら人間関係が悪かった、仕事が過酷だった、という話はよく聞きます。だからといってすぐに辞めてしまってはキャリアに傷がついてしまい、短い期間で転職を繰り返していると面接に受からなくなってしまうでしょう。これを防ぐためには、面接でできるだけたくさん質問したり職場見学をしたりして入職前に雰囲気をつかみ、働けるかどうか慎重に考えなければなりません。
とはいえ、いくら情報を集めても、実際に働いてみなければ分からないことは非常に多いです。入職後にミスマッチを感じてしまい、仕事を続けることが難しくなってしまう人もいるでしょう。
しかし、派遣会社は内部の事情に精通しているうえ、事前に詳しく情報を収集してくれます。そのうえで条件にあった職場に派遣してもらえるのでミスマッチを減らすことができ、さらに職場を変えたとしてもキャリアに傷がつくことはありません。
派遣看護師にはこういったメリットがあることから、結婚や出産を機に退職した潜在看護師の再出発の手段としても非常に有効です。
また、派遣の中には、「紹介予定派遣」という働き方があります。これは実際に派遣看護師として一定期間働いた後、派遣先との合意があれば直接契約して正社員として働くことができるシステムです。派遣期間中に「お試し」として働くことで互いをよく知ることができるため、入職後のミスマッチを減らすことができます。
派遣に興味のある常勤看護師は要チェック!
人材紹介会社を利用して探そう
派遣看護師として活躍したい場合、個人で求人を探すよりも人材紹介会社を利用したほうが効率よく探すことができます。なぜなら、人材紹介会社では一般では公開されていない非公開案件を含む数多くの求人を保有しており、転職の成功に向けて様々なサポートも行ってくれるからです。サポートの中には履歴書の書き方指導や面接の対策も含まれているため、採用の確率をより高めることができるでしょう。
なぜ派遣看護師を選ぶのか?
女性の多い看護業界において、変化するライフスタイルに合わせながら勤務コントロールができる派遣看護師は収入と雇用が不安定、というネガティブなイメージがある一方、「働き方を自由に選ぶことができる」「体力的・精神的負担が少ない」「プライベートを充実させることができる」といった点もあるため、近年注目を集めている働き方です。
まずはメリットを紹介!
派遣看護師は、派遣先の職場ではなく派遣会社と雇用を結んでいます。派遣先との間に派遣会社が介入しているため、急な残業を頼まれても角を立てずに断れるでしょう。また、もし何か不満があっても、我慢せずに派遣会社に相談すれば改善してもらえる可能性もあります。直接話すわけではないため、派遣先との間に余計な摩擦を生むこともありません。他にも、自由度が高い、多くの経験を積める、ミスマッチを防げるといったメリットがあります。